何だか気になる、税務調査について

税務調査の入る時期は3年?10年?

税務調査とは、毎年会社が行う税務申告が正しいかどうか確認するために、税務署によって行われる調査のことです。税務調査には裁判所の令状に基づき行われる『強制調査』と、納税者の協力の下で行う『任意調査』があります。
『任意調査』とは、原則として会社や個人または関与弁護士へ一週間以上前に電話または文書で連絡があり、納税者の承諾を得て行われる調査です。
脱税額が1億円を超えると見込まれる場合や、悪質な不正所得が想定される納税者に対しては、ドラマのような『マルサ』(国税局査察部調査査察部)が裁判所の令状を得て強制的に『強制調査』を行います。ですので、一般的な会社に入るものは『任意調査』となります。『任意調査』は文字通り納税者の承諾を得なければ実行できない調査なので、急に調査員が来た場合も日程を調整してもらい、一度帰ってもらうことが可能です。事前通知の無い調査に対応する義務はありません。

税理士は税務調査の様々な状況に対応し、適切な意見を述べることで納税者の味方となるのが仕事です。調査員からの質問に主に対応するのは税理士になりますので、何を質問されるのかと緊張する必要はありません。何も問題が無くても税務調査と聞くと良いイメージはないと思いますので、税理士に依頼することで出来る限りの不安を取り除いておきましょう。

税務調査の年数間隔について

会社に入る税務調査は3年、10年というような時期は決まっておらず、会社の規模や企業の業績、及び過去の調査事績等によりそれぞれ大きく異なるため、一概にいつ入るものだと言うことはできません。よく調査に入られる会社もあれば、まったく調査が入らない会社もあります。また、会社が赤字であれば税務調査が入らないとも言えません。赤字でも発生する税金があるため、決算が赤字でも税務調査が入る場合もあります。

以下のような会社は税務調査が入る可能性が高くなると言われています。

  1. 決算が黒字の会社
  2. 売上が急増している会社
  3. 決算で極端な数字が出た会社
  4. 多額の投資を行った会社
  5. 関連会社が税務調査に入った会社
  6. 個人による金銭の動きがあった会社

調査員による税務調査の件数にはノルマがあります。税務調査の調査率を上げるために、調査員にはノルマが課せられています。また、税務署は無理にでも追徴税金を取ろうとしていると感じられる方もいるかもしれませんが、税務調査による追徴課税額にはノルマがありません。早い段階で問題が無さそうという印象を与えられれば、調査が早々に切り上げられる場合もあります。

税務調査を装った詐欺

税務調査に良い印象を持っている人はほとんどいないでしょう。問題なく経営をしていても、できれば調査に入られたくないものです。その納税者心理につけ込み、詐欺が行われることもあるので注意が必要です。調査員を装った電話で申告漏れがあると言われ、その分を振り込むよう指示されたり、税務調査に関するアンケートと称して個人情報を聞きだそうとするものもあります。事前通知の無い調査も、まずは詐欺を疑った方が良いでしょう。ある日突然税務不備を指摘されると焦って対応してしまいそうになりますが、このように連絡が来て、すぐに対応しなければいけない税務調査はありませんので十分注意してください。

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