早くから準備する事業承継

いつかはやってくる事業承継

製造業や小売業、サービス業などの業種を問わずどの経営者も、ある程度事業が成功し経営者自身が高齢になると、自分が経営の第一線を退いた後のこと、すなわち後継者、事業の承継について検討するようになり、事業承継は、それ自体はなにも新しいことではなく、今まで過去から永続的に会社を存続・発展させ、その社員や会社に関係する人達、ノウハウとその企業独自の技術を後世に伝えていくこと、昔からありました。

ここ最近では経営者の高齢化、企業の身内による後継者不足から企業の存続、技術の伝承、社員及びスタッフの雇用が途絶えてしまうという危機に直面して、事業承継の円滑化は、日本全体の約7割を占める中小企業の雇用を確保するとともに、会社の優れたノウハウ、技術・技能を伝承し、それを後世にわたって磨き高めていくことで、国家や社会を支える資産の損失を防ぐという側面もあるのです。

事業承継の方法

会社の規模に関係なく事業承継には「親族内承継」「従業員等への承継」「外部の第三者への承継(M&Aなど)」と大きく分けて3つの方法があります。会社経営の現状を見直し、事業後継者や関係者との意思疎通を十分に行い、自社とって最適な事業承継方法を選択しましょう。次の世代に引き継ぐ際に問題のないよう、疑問点や不安な部分は大阪及び大阪近郊の弁護士や税理士、会計事務所と相談すると良いでしょう。

  1. 親族内承継
    もっとも一般的な方法なので、社内と社外から受け入れられやすい事業継承です。早期に後継者が決定していることが多いため、経営者としての教育に長期の時間をかけることができます。また、相続により株式や財産を後継者に移転できるため、所有と経営の分離を回避できます。その反面、親族の中から素質と意欲を持つ後継者を探す難しさもあります。
  2. 従業員等への承継
    後継者候補者が親族に限らないため、多くの候補者の中から適任者を探すことができます。従業員は事業内容や経営状態についても把握しているため、経営の一体性を保ちやすいです。その反面、銀行借入金などの個人債務保証(連帯保証人)の引き継ぎなどに問題が発生しやすいとも言われています。
  3. 外部の第三者への承継(M&Aなど)
    後継者候補者が親族や社内にいない場合でも、同業種や異業種から適任者を探すことができます。また、会社売却の利益を獲得することも可能になります。その反面、外部の人間のため自社の内部状況の把握が十分でないことや、社長と経営層、株主の役割といった経営の一体性を保つ難しさもあります。
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